5月の深圳には何がある?【コラム:深セン物語】

2023/05/03

深センで徒然(つれづれ)なるままに、、、
徒然(つれづれ)なるとは、思いにふけること

~おそるべき君等の乳房夏来る~
女性を乳房にたとえ、「おそるべき」と表現した句。詠まれたのは1950年頃。男性に負けじと若い女性たちが胸を張って社会に出てきた時代。女性たちのたくましさに驚きを感じたことを表している。女性たちの活力あふれる姿と、5月の生命力が湧き出る時期の「夏が来る」の季語の組み合わせ。
現在では完璧にセクハラだ(汗)戦後の女性女性の社会進出

皐月
5月の別称は皐月(さつき)、その他に早苗月、五月雨月、雨月、橘(たちばな)月、早月、菖蒲(あやめ)月などがある。
皐月の花は、園芸用に乱獲されたほか、河川の護岸工事、ダム建設によって生育地が減少、絶滅が懸念される植物の一つなのだ。ฐwิย

5月の深セン
鳳凰の花(ポインシアナ)が咲き乱れる深セン。羽を広げた蝶蝶のような真っ赤な花を咲かせる。羅湖の洪湖公園や東湖公園、南山の華僑城生態広場、また一般の路地でも真っ赤な鳳凰木(ほうおうぼく)に出会う。「葉は古代中国の飛凰の羽のように、花は丹鳳の冠のように」であることから、鳳凰樹と名付けられた。
マダガスカル島を原産地とする鳳凰の花は、真っ赤な情熱と緑鮮やかな組み合わせであり、奇跡の経済成長を遂げた深センで働く人たちのイメージにピッタリである。
コロナ禍の深センでは、“疫病に打ち勝つ象徴”として市政府のプロモーションに多く取り上げられたので、目にした人も多いであろう。鳳凰の花

端午節
旧暦5月5日(新暦6月22日)は中国の端午節。この日は春節、清明節、中秋節と共に4大祝祭日の伝統行事でもある。文字は日本の「端午の節句」と同じだが、実際は異なるもの。
端午節のいわれの中で最もよく知られているのは、中国古代の政治家である詩人屈原(くつげん)の最期に由来する話である。
屈原は、紀元前4世紀頃の楚の国の政治家、詩人。人々の支持を集めていたが、陰によって失脚し国外追放される。最期は旧暦5月5日、川に身投げしたという、悲劇の人物。
厚い人望や文才を高く評価する声は止まず、5月5日は命日として供養祭を行う日で認知された。dragonboard

ドラゴンボート
中国や香港では端午節にドラゴンボートレース(龍舟競争)が開催される。
このボートレースは約20名もの大所帯の漕ぎ手を乗せて、龍の飾りつけをしたボート同士が速さを競うというもの。
先述の屈原が身投げして命を落とした際に、その亡骸が魚に食べられてしまわないようにと、人々が舟で川に出て太鼓を鳴らすことで魚を威嚇したことに由来している。Shenzen2

ちまき
端午節にちまき(粽子)を食す風習は、屈原が身投げした川に人々がちまき(粽子)を投げ入れたことに由来する。
地方によって、菖蒲や中国ヨモギなどを家の門にかけたりする習慣もある。厄除けとして、また、菖蒲や中国ヨモギの強い香りは、蚊などの虫よけとしても重宝されている。
※ちまき:もち米を蒸すなどして作られる中国の伝統食品。あんは肉類の他、あずき、銀杏、ナツメなど。ちまき

夏も近づく八十八夜
新緑の立夏、茶摘みの季節、“♪夏もぉ、ち~かづっく、八十~八夜♫”
深セン、実は中国茶の流通基地でもある。大陸各省や台湾茶の特産品の集積地であり、国内及び海外への販売拠点として機能している。大規模な茶の展示会も開催される都市なのだ。八十八夜


宮城 紀生深セン在住22年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn
 
 
 
 
 
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