中国のIT業界の実態「碼農 (Ma Nong)」

2014/07/30

ITフィールドで勤勉に耕している彼らはこう呼ばれている…

どの業界でも自分しかわからない苦労はある。
高度な技術を生かして常に世界の先端に立ち向かうIT業者は一見魅力的な職業だが、実際はどうだろう。

碼農 (Ma Nong)「碼農」とは「編碼的農民(コード農民)」の略で、先の見えないシステム開発に従事するプログラマーたちのことを表現している。彼らは、プログラマーとしての技術向上はできるが、その他の技術を学ぶ機会が極端に少ない。多くの「碼農」は、高収入だが残業は当たり前、労働時間が往々にして長時間である。農業従事者が苦労して種を撒きやっとの思いで収穫までこぎつけるように、IT業界において同様に役割を担っているように感じている一部のITエリートが自嘲気味に使う言葉のようだ。

IT化が著しい社会の中で、どの業界においてもコンピュータシステムなしには仕事ができなくなってきている。そのため、どこにおいても基礎的なシステム構築のために大量のIT技術者が投入されている。優秀なプログラマーは、聡明な頭脳、プログラミングやデザイン開発の面で熟練した技術を持っている。その技術を役立てたいとも思っている。それを知ってか知らずか、経営者側は利益追求のために、彼らをとことん利用しようとする。企業として同然のことではあるのだが、比較的新しい業界であるがために歯止め効かないのが現状となっている。とはいえ、建設業界の肉体労働者と比較すれば、「碼農」の地位ははるかに良いということは言うまでもない。

この言葉が表す別の面として、彼らの勤務地の環境があげられる。多くのIT関連企業は都市の郊外にある開発区などに勤務地を置いている。例えば、北京の上地や深センの科技園などがそうだ。そのため「農」という言葉がピッタリくるようだ。

碼農の特徴:
①仕事量の割に低収入
②単調な仕事
③長時間労働
④ストレス過多
⑤独身で恋人もいない

Pocket
LINEで送る