日本ではあまり食べれない「ザリガニ料理」の試食レポート

2015/10/20

広州で奮闘する日本人女性が、日々の事件や気になる出来事を綴るちょっぴりパンクな渾身の連載エッセイ!
今回は、日本ではなかなか食べられない「ザリガニ料理」の試食レポート!

みなさんはその昔、子供だった頃に「ザリガニ釣り」をしませんでしたか?ちょうど梅雨の時期から赤とんぼが空を舞う初秋。雨を待つ蛙の合唱を聞きながらヒモを棒っきれに結んで、先っちょに、さきイカなどをつけたりして。釣ったザリガニを飼育箱で飼った人も多いのではないでしょうか。懐かしいですねえ。

父親世代は「エビガニ」、私たちは「マッカチン」と呼んでいたあのザリガニ。実は海外各国では立派な食材で原産地のアメリカやヨーロッパでは「Crawfish」と呼ばれてます。スウェーデン発の「IKEA」では”ザリガニフェア“なるものが開催されるなど、日本人にとってはちょっと意外な食べ物ですよね。

さて、ここ中国でもこのザリガニは「小龍蝦」と呼ばれ、結構カジュアルにレストランのメニューに載っていたりします。春から秋が”旬“で今がちょうど食べ頃なのだそう。というわけで、せっかくのチャンス!近所の専門店へLets’ Go!!

店に到着するとタイミング良くこれから調理するとのこと。「ザ・ザリガニSHOW!」の始まりです。目の前には水切り中のザリガニ・・・1回に約15を調理するそうです。巨大な中華鍋にはたっぷりの油にネギ、ショウガなどが豪快に入れられ、準備は着々と進みます。

そして、いざザリガニの投入!!ザバーっと中華鍋に入れられたマッカチンたち。悶えてます。果敢にもハサミを持ち上げています・・・・必死の抵抗も虚しく、ドカンと投入された「十三香」に全員ノックアウト。それからは、グツグツと煮込まれるだけ、まさに油地獄。

1時間後、ようやく出来上がり。ん〜、名前の通り真っ赤です。値段を聞くと1斤(500g)58元。ザリガニ500g・・・ってどのくらいの量なのだろうか?試食だし、ま、とりあえず8匹(32元)を購入。

ー速攻で家に戻り、娘ちゃんと試食ー
さっそく頭をむしって殻を剥く。
「う、硬い・・」
それでもバキバキっと剥いていくと・・・そこに現れたのは小指ほどの身。
「えっ!?こ、これだけ!?」

たった一口で、終わってしまった。「いやいや、マッカチンのハサミは大きいし、さすがにたっぷりと身が詰まっているだろう。」

と気を取り直してハサミから身を取り出すも、ぴろん。ツメに付いている身は、ちゅっと吸うだけで、終わり。

結局8匹を食べるにあたり、「かかった時間&費用と指のキズ(とげとげで切れた)」と「食用部の大きさとお腹の満足度」を比べると、ガクーン。「徒労」の二文字が頭に浮かぶという結末。でも、美味しかったのも事実。「働かざる者食うべからず」、いつか財力を手にした暁にはお腹いっぱい食べるぞー!とほほ。

マッカチン投入
投入

マッカチン調理
調理

マッカチン油地獄
油地獄

マッカチン試食
試食

マッカチン水切り
水切り

[ヘイワード 順]
「母」、「妻」、「日本語教師」、「大学生」、「ライター」、「女」の“6足のわらじ”を履いて、中国は広州でパタパタと、何でもかんでも「なんとかなるさー」で乗り切る毎日。広州歴5年になるも中国語は駄目駄目レベル。夜ごはんの主食はビール。

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