今すぐ使いたくなる中国語 「理虧得認、得利饒人」

2016/03/08

理虧得認,得利饒人lǐ kūi dé rèn, dé lì ráo rén

「失敗したら認め、成功したら許す」「自分に厳しく、人に優しく」

「理虧」とは、理に欠ける、理屈が通らない。「認」は、認める。「利」は、利益、恩恵。「饒人」は、人を許す、大目に見る。つまり、「理
虧得認」は、間違った時には自分の非を認めなければならない、「得利饒人」は、利益を得た時には人を大目に見る、順調な時こそ謙虚でなければならない、という意味になる。「自分に厳しく、人に優しく」ということだ。イラスト

人の失敗を簡単に許すことはできないが、自分が失敗した時には屁理屈をこねる。“人に厳しく自分に甘く”、これが世の常である。でも自分の非を認めることはそんなに難しいことなのだろうか? 中国語ではたった三文字“対不起(” ごめんなさい)だけだ。グチグチ言い訳を連ねる場合には三文字ではおさまらなくなる。もちろん、“対不起”ですべてが許されるわけではない。それでも、詭弁を使うよりも素直に謝るほうが潔い。

好調な時には天狗になる、だれでもそんな傾向をもっている。しかも自覚症状がないから怖い。人とぶつかることが多くなったと感じたら要注意。口論になりそうになったら、売り言葉に買い言葉をやめて相手を大目に見なければならない。「得利饒人」―悪意があるなしにかかわらず人から気に障ることを言われたらそれを謙虚に受け止める。好調な時こそそれを忘れてはならない。

作品紹介
老炮兒(Mr. Six:炮局から出所した渡世人「六爺」は時代に取り残され、息子にも嫌われ、胡同でひっそり暮らしていた。そんな折、家を飛び出した不良息子が新興勢力のヤンキーに拘束されてしまう。息子を救うため、六爺とその仲間は再び任侠の世界に足を踏み入れる……。「老炮」の意味:北京語のスラング。元統治時代の名残、北京の「胡同」(hútòng、モンゴル語で井戸を意味する“xuttuk”の音訳とされる)、この細い路地には、揉め事を取り締まる「炮局」という警察署兼監獄があった。つまり 老炮兒は炮局に入ったことのある“ムショ帰り”を指す。当時、北京にいた独特の社会階層で、チンピラ・任侠的な要素を持つ。シノギの第一線を退いた“隠居”たちをも含む。自分の仁義を貫く老炮兒の生き様が印象に残る。

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