広州旧市街B級グルメを100元で食べ尽くそう！ - 広東グルメ投稿

西関（茘湾区旧称）・越秀の区境エリア、最も古き良き広州の代表。ここでは嶺南の文化が色濃く残っている。広州旧市街と言えば、実は西関だけでなく「上下九」の隣にある「北京路、中山五路」を有する越秀区一部も昔からのレトロな雰囲気をぷんぷん醸し出している所。「老広州（広州生まれ・地元を知り尽くす人たち）」が生まれてからずっと食べているグルメ、そして広州ではほぼここしか見えない「老騎楼」建築群が楽しめる。人込みでうるさく生活感溢れているが、小さな冒険感覚でぶらぶらして、彼女の意外の一面を発見しちゃおう。今回は100元で広州旧市街のB級グルメをご案内。

寄ってみてその1西関大屋
まずは、広州地下鉄1号線「長寿路駅」のD2出口から西に伸びる「宝源路」。この通りでは、「西関大屋」と呼ばれる嶺南地方の特色を持つ住宅が数多く見られる。「古老大屋」との俗称もあり、清の末期に広州の名門や貿易で財を成した豪商が西関で建てたため、西関大屋と名付けられた。建築スタイルは清代の後期、同治、光緒年間（1862～1908）のもので、19世紀の中後期と20世紀の20年代で最も繁栄していた。

「玄関」
左右対称のデザインを施した観音開きの扉の奥が、横格子の引き戸になっているのは、防犯と風通しを良くするためで、この地方の高温多湿な気候に適した建築構造になっている。

「ステンドグラス」
彫刻が施されたステンドグラス（満州窓とも呼ぶ）もよく見かける。1893年、ある清朝の外交官アメリカでステンドグラスの製法を学んで帰国してから広州本土の製作仕方と合併しステンドグラスを作って友人に送った。これが流行の嵐を呼び始め、その後どんどん嶺南のオシャレ物として広げた。

寄ってみてその2騎楼

「宝源路」を西に歩くと「龍津西路」にぶつかる。ここでは騎楼と呼ばれるアーケードのある建築物が多く見られる。騎楼は上下九、文明路なども多く存在する。こうすることで二階の住宅スペースやベランダを広く使うことができて玄関先の雨樋としても機能する。狭い住環境での広東人の“暮らしの工夫”が垣間見える。路地裏に入ると静かな住宅街が建ち並び、表通りの賑やかさとは一変してゆったりとした時間が流れる。

陳添記

スタートは地下鉄1号線「長寿路」から。「D2」出口から「宝華路」南方向まっすぐ300mくらい歩くと、「六福」珠宝店が見えて、向こうの巷に入って二番目の店が「陳添記」。
※同名のパクリの店が巷口にあるので要注意！

陳添記はメニューがたった3品の老舗。
魚皮はここに来て試さなくてはならない代表作。順徳の名物である川魚ケニヒの皮を使用、まったく生・泥臭みなく、想像とはちょっと違うシャクシャクとした食感が楽しい。

3元の「䋬油王蒸腸粉（米粉醤油蒸し）」は自分の一押し。しっかりした石磨き出した米味は醤油王と抜群に合う。まずこの値段に感動しよう。

「西関艇仔粥（西関お粥）」は広州伝統お粥であり、今でも広東人にとってポピュラーな食。スルメ、豚皮、ピーナッツ、牛ミンチ、内臓、レタスの千切り等たっぷり材料が入って、食べているうちに沢山の具とマッチしていき、ちょっと意外だ。

ここは華やかな味ではなく、原料を尊敬しものすごく親しみ感が生む店である。3品を注文しても35元とのことで、初めてのお客さんにセットとして全部賞味するのがおすすめ。

陳添記
住所：広州市茘湾区宝華路十五圃三巷内二番目の店（「六福」珠宝まっ向こうの巷）
時間：09：00～22：00
料金：魚皮（ケニヒの皮）24元、䋬油王蒸腸粉（米粉醤油蒸し）3元、西関艇仔粥（西関お粥）8元

巧美面家

陳添記から歩くと2.8kmの距離もあるが、通過する道はあの有名な「上下九」！人混みで下町的な風景と商売繁盛の様子、普段生活と違う一時を楽しもう。

広東省はワンタンの発祥地であり、餡として普通は海老や豚肉だが、ここはちょっと特別で餡5種とはアワビ・えび・カニの白子・赤貝・貝柱、それぞれ1個のワンタンと歯ごたえのある麺と合わせて20元！香港の名美食家蔡澜さんも絶賛の1品だ。

巧美面家
住所：広州市越秀区恵福東路401-403号（起儀路に近い）
時間：10：00～25：00
料金：五宝雲呑面（ワンタン（餡5種）面）20元

達楊原味燉品

広東人はスープに目がない！ここの「燉品（薬膳スープ）」は老広州誰でも知っているほど名店だ。1984年に開店、毎日昼の12時から夜の12時まで営業しているが、いつ行っても長い行列ができると大人気。今回注文したのは記者が大好き兼人気NO.1の椰子燉烏鶏（ココナッツ烏鶏スープ）、ココナッツを器にして中に烏鶏などを入れて蒸し上げ、具材の旨味がそのままココナッツジュースに溶け出し、濃厚でフレッシュ。ココナッツ好きには是非オススメの一品。店頭はとっても狭くざわつくが、体験の一つと思えばモウマンタイ！テイクアウトもOK！

達楊原味燉品
住所：広州市越秀区文明路160-1号
時間：12：00～24：00
料金：椰子燉烏鶏（ココナッツ烏鶏スープ）18元

百花甜品

「達楊原味燉品」は④から信号一つの距離でとても近い。ちなみにこの辺りは「糖水一条街（スイーツ通り）」と呼ばれ、有名な老舗は集まっている。

そろそろ「糖水」（スイーツ）の出番と思わないか。広州伝統的なスイーツは困るくらいある。この老舗は驚くべき何百種ものメニューがあって、選択困難症の人には時間がかかりそう。メニューが多すぎる挙げ句、ここでは楽々番号で注文する。何十年も変わらず昔の味を守ってきた同店、時間が止まったような内装と共にスイーツを楽しもう。

百花甜品
住所：広州市越秀区文明路210号
時間：08：00～25：00
料金：練奶亀苓膏（亀ゼリーwith練乳)12元