藤鶴割烹 2018年1月17日グランドオープン - 広東グルメ投稿

昨年9月のプレオープン以来、広州在住の日本人を中心に人気を博していた日本料理店『藤鶴 割烹』が、2018年1月17日、正式にオープンした。オープニングレセプションでは、日本から空輸された85キロのクロマグロが解体ショーに登場し、伊藤料理長による見事な包丁さばきに、香港人を中心とする招待客からは歓声が上がった。

『藤鶴 割烹』グランドオープン
日本から定期的に空輸されてくる鮮魚がショーケースに並ぶと、道行く人々が思わず足を止める。国籍を問わず連日予約でいっぱいの同店に訪れるのは、本格的な和食を求める日本人客だけでなく、職人としての伊藤料理長の心意気に触発され、その門をを叩く中国人料理人が後後を絶たない。料理を提供するだけではなく、日本人として中国に残していきたい「日本料理の技と伝統と文化」が、此処には確かに存在する。

日本料理の技を中国人料理人に伝えゆく“和食の料理教室”
伊藤料理長が現地の料理人に和食の調理法を教える活動の一環として、1月13日、広州市内のホテルにて“和食の料理教室”が開催された。この講義は、中国において日本料理の人気が高まって来ている中で、正しい日本料理の基本を知ってもらおうと、華南地区の日本料理店が加入する日本料理産業連盟が主催し、広州広菱食品貿易有限公司ら日系企業も協力の元、開催されたものである。

午後の部に登壇した伊藤料理長は「正しい和食の調理法を伝えて行きたい」と意気込みを語り、市内の日本料理店で働く中国人料理人などおよそ100名の受講者が注目する中、和食の基本となる道具の取り扱い方や炊飯の仕方、鮮魚の捌き方の技術などを披露した。

ホテル日航広州 弁慶 日本料理・鉄板焼料理長の上原氏も講師として登壇し、挨拶の重要性や板前としての心構えを語った。“生きているものを取り扱い、調理をするので、無駄を出さない”“自己流にせず基本を忠実に守ること”“など、一職人としての心得だけではなく”“食べていただくお客様がいてこそ”という社会人として飲食に関わることへ思いを説いた。

参加した中国人料理人は、包丁さばきを撮影したり、実技を受けたりと充実した時間を過ごし、新たな目標を立てた料理人も多くいた。参加した中国人女性調理師は「職人の精神までは、中国ではあまり知られていないので、ここで学ぶことができてよかった」と多くを学んだ機会となったようだ。

「正統な日本料理を伝授し、現地の料理人と協力し合うことにより、これからも中国における日本料理の発展に尽くしたい」と語る伊藤料理長。中国人料理人との交流の輪も広がり、講義終了後には合同撮影も盛んに行われ、アイドル並みの人気を博した。広州日本人調理師会会長としても日本料理界をけん引し、今後もこのような活動を続けて行く。

伊藤満料理長プロフィール
1958年2月16日生まれ。日本福岡県出身。職人の道を選んだきっかけは、日本料理を突き詰めたいとの思い
の他に、真っ白な割烹着に前掛けという寿司職人の仕事着への憧れがあった。
1950年創業、福岡天神の老舗「音羽鮨（OTOWASUSHI）」にて10年の修行の後、熊本・KKRホテル等、九州地方の割烹料理店を中心に腕を振るう。
2006年渡中。北京の老舗寿司店「緑川」料理長就任。日本料理を通して美味しさや伝統文化の周知に努める。
2015年4月、ホテル日航広州弁慶日本料理鉄板焼･料理長就任。
2017年9月、広州珠江新城に自身の店である「藤鶴割烹」をプレオープン。総料理長に就任。
スタッフやお客様に限らず、和食を通じて万人に喜んでもらうことが何よりの原動力と語る。モットーは「無理をしすぎず、何事もいい塩梅で」。数多くの中国人ファンを持つ伊藤料理長自慢の日本料理は、見る者全てを魅了して止まない。

藤鶴 割烹 Japanese Restaurant FUJITSURU KAPPO
住所：広州市天河区珠江新城清風街48号 広粤天地82号舗（海明路）
電話：（86）20-8928-7784、138-2614-0072（Vicky Luo 日本語可・English OK）
時間：11:30～14:30（L.O.14:00）、17:30～23:00（L.O.22:00）
※Alipay（支付宝）・WeChat Pay（微信支付）・銀聯（Union Pay）カード決済可