間違いだらけの応急処置(歯科編)

2018/09/12

歯の痛みは何物にも代えがたい。しかし、休日診療や歯科の救急診療やってる医療機関は少ない。そのため、歯科医師に診てもらうまでに痛みを緩和させる必要がある。しかし、自己流の応急処置の中には「間違い」というものも少なくない。

 

歯が痛い時の正露丸

昔から「虫歯で歯が痛くなったら、虫歯で穴が空いたところに正露丸を詰めるといい」と言われる。私も誰からとなく聞き、なんとなく納得していたが、ふりかえってみると自分の中に根拠も理屈ない。
歯科医師が歯の根菅を治療するときに、鎮痛消炎のために使用する薬の成分(クレオソート)が、正露丸の中に含まれている。成分的にはあながち間違えでもない。また、正露丸は粘土のようにやわらかいので、患部に押し当てれば詰めることができる。応急処置としての効果はある。
ただし、虫歯が神経に到達したばかりの時だったりすると、正露丸を詰める前に、食べカスが入っていたりして、その食べカスを押し込んでしまい歯に悪い影響を及ぼしたり、余計に痛みを増すことがある。ちなみに、治療効果は全くない。

 

 

タバコを吸って痛み緩和

歯が痛い時にタバコを吸おうとする人は意外と多い。私もヘビースモーカーだったので、気持ちはわかる。確かに痛みが辛い時に、気を紛らわせるために吸っていた。特にメンソールタイプのタバコを吸うとお口の中がスッとするため、効果があるような錯覚を覚える。
しかし、タバコの中には歯を刺激する成分が含まれているため、歯が痛い時にタバコを吸うことで余計にしみたり痛んだりする。そもそもタバコ自体、歯の痛み関係なくお口の健康にも悪いとされている。

 

 

酒を飲んでごまかす

アルコールは中枢神経を麻痺させる効果があるため、これも一見痛み緩和できるように思ってしまいがち。しかしアルコールを摂取することで血行が良くなるため、逆に痛みが増してしまうことになる。飲食についてはアルコールに限らず、刺激物全般がNGだと考えておいた方が賢明である。

 

 

運動をする

原理的には、「体のどこかをぶつけたりして痛いときに、走るなどしてごまかしている人」と同じであろうか?しかし、飲酒と同様、運動をすると血行が良くなる。歯が痛む時は厳禁行為である。血行が良くなることで血流が神経を圧迫し、痛みが増してしまう。このため、歯が痛む時は身体を動かすのではなく、むしろ安静にしていたほうがいい。

 

 

入浴する

入浴はリラックス効果があるため、歯の痛みを落ち着かせられるように思うかもしれない。しかし入浴も運動と同じで血行が良くなるため、痛みが余計に増してしまう。どうしても入浴したい場合は、ぬるめのシャワーで簡単に済ませる程度にすればよい。熱いお湯に長く浸かることは避けるべきである。

 

 

アロンアルファで取れた詰め物を自分で接着

私を含めて意外とやったことがある人が多い。しかし、一般のアロンアルファは体には使用できない成分が含まれている。また、ズレてつけてしまった場合、噛み合わせること自体できなくなってしまう。寝ている間などに無意識に噛んでしまい、歯の根が割れてしまう場合もある。歯が割れた隙間から細菌が入り、歯茎が腫れてしまうこともある。

 

 

林原祐一

筆者紹介 林原祐一
しろもと歯科本部統括管理部長。メタボ解消のために46歳でランニング開始。25キロの減量に成功し、走歴4年強で表彰歴60回を数える。

 

 

 


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