ど・ローカルグルメ「腹を鳴らせば」第8回

2019/05/22

某有名食品会社も商品化!?

中国ローカルグルメの王道!!

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日清のカップヌードル、言わずと知れたカップ麺界の不朽の名作であることは周知の事実。口にしたことがないという人は恐らく皆無ではないだろうか。急にカップヌードルなんて言い出してどうしたかって?日本になかなか帰ることがなくて「日本食」が恋しいのかって?不是、不是!!

2019年4月8日、カップヌードルから新商品が発売されたのはご存知だろうか?なんと我らが中国の「蘭州牛肉麺」である。中国クラスタ(中国好きの総称)界隈で衝撃が走ったのは言うまでもない。聞くところによると、昨年ごろから東京都内を中心に、蘭州拉麺屋が次々とオープンし、日本は空前の蘭州拉麺ブーム到来と言うではないか。

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「カップヌードル蘭州牛肉麺」も日本にある蘭州拉麺屋も非常に気になるところではあるが、中国現地の味が食べられるというのは我々現地在住の特権。そんなわけで今回は、おさらい(おかわり?)がてら、蘭州拉麺をご紹介。
中国で石を投げれば蘭州拉麺に当たるではないが、外を歩けば、いたるところに店舗がある。お決まりの蘭州拉麺の文字と隣に清真料理マーク。清真料理とは、ムスリム(イスラム教徒)の料理を指し、主に豚肉を使用しない酒を使わないなど、ハラール(イスラム法上食べることが許されている食材や料理)が守られている料理である。なので、持ち込みに寛大な中国ではあるが、蘭州拉麺屋では外からの食べ物の持ち込みやアルコールの持ち込みは厳禁であるので要注意。ラーメンにビールはセットという日本のラーメン文化(?)はぐっと胸にしまい、郷に入っては郷に従えである。
蘭州拉麺屋と言ってもスープ麺だけでなく、汁なしの麺だったり、ご飯物などたくさんのメニューがあるのが嬉しいポイントではあるが、基本はやはりメニュー一番左上の「牛肉拉麺」。

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実はこんな僕でも中国生活序盤、ほとんど出ることがない食わず嫌いが顔を出して蘭州拉麺に手を出さなかった時期が長かった。原因は「麺」にある。例えば日本でラーメン屋に行けば、硬めやバリ硬など、麺の硬さが自分の好みで選べる。僕は基本的に一番硬い麺の硬さを選んで食べるくらい硬め好き。中国でも様々な種類の麺料理があるが、中国生活序盤に食べたものはとにかく麺がやわらかく、自分の求めている硬さには程遠いものばかり。

ゆで汁の中にコシという概念を忘れてきてしまったのではないかというくらいやわらかく、いろんな麺にトライしてはみるものの、スープはおいしくても麺が残念という結果ばかり。ところがだ。中国のスープ麺に対するイメージは悪くなる中、蘭州拉麺の麺は他とは違い、しっかりとコシがあるのである!そして肝心なスープは、しっかりと煮込まれたのであろう牛肉のスープに絶妙なスパイス加減、そこにパクチーとネギがトッピングされ、シンプルながらに非常に奥深い味わい。その一杯に中国の長い長い歴史が詰まっているかのような、これぞまさに中国ローカルグルメの王道。ラーメン好きの日本人なら誰しもがクセになること間違いない。

百聞は”一食“にしかず、是非ご賞味あれ。

 


 

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蘭州拉麺
住所:中国全土各地に点在
時間:店舗により異なる

 

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佐藤健太
通称さとけん、中国歴6年。中国在住当初より、住まいが中心から遠く、周りにはローカルグルメしかなかったこともあり(?)日々ローカルグルメを食す毎日。今では明らかに現地人しか行かないであろうご飯屋を攻めるスタンス。近頃は何なら言動が現地人よりも現地人と言われる始末。一番好きな食べ物は妻の手料理、本職はフクヅクリ。

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