ど・ローカルグルメ「腹を鳴らせば」第13回

2019/10/23

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前回はローカルグルメからちょっと離れ、箸休めに巷で話題のコーヒー屋を紹介させてもらったが、皆さんご利用されましたでしょうか?またここから一気にど・ローカルなグルメに戻るので、その前に是非是非冷たいアイスラテでもお飲みになってディープなローカルグルメを受け入れる胃袋のご用意を。今回紹介するローカルグルメ店は「重庆小面Chong2qing4xiao3mian4」。その名の通り、重慶の名物料理になるわけだが、この重慶市、僕はずっと四川省に属するものだとばかり思っていたが、実は違うらしい……。我らがウィキペディア先生にお伺いを立てたところ、どうやら重慶市は、北京市、上海市、天津市と並ぶ、「直轄市」というものになり、四川省でもなければ、他の省というわけではないようだ。ローカルグルメによって、意図せず中国情報がアップデートされた瞬間である。
ではさっそくオススメのメニューをご紹介。まずは「炸酱面zha2jiang4mian4」。「炸酱面」と一言で言っても、スープの有り無しの2種類がある。が、メニューにはその旨の記載はないので、お店によってスープ有りなのか無しなのか、もしくは両方あるのか聞かないとわからない。ちなみにスープ有りは「带汤dai4tang1」、スープ無しは「干的gan1de」という言い方が経験上一般的に伝わるかと思う。僕はどちらかというとスープ有り派。このスープを一口飲んだときに口の中に広がるただ辛いだけじゃなく、舌がヒリヒリしびれるように辛い「麻辣ma2la4」の刺激、これぞ重慶ならではの味!!そのスープで食べる麺は格別である。

带汤的炸酱面

带汤的炸酱面

干的炸酱面

干的炸酱面

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてもう一つオススメしたいメニューは「抄手chao1shou3」。これ、日本で言うところのワンタン。

見た目も日本のワンタンぽい

見た目も日本のワンタンぽい

もしかすると中国経験のある方は「あれっ」と思うかもしれない。そう、ワンタンと言ったら、「云吞yun2tun1」というのもあるし、「馄饨hun2tun」というのもある。抄手、云吞、馄饨、何が違うのか是非知り合いの中国人の方に聞いてほしい。おそらく的確に答えが出るということはないのではないかと思う。人によっては同じだと言ったり、全然違うと言ったり、かといって違いが何かと聞いてもわからなかったり?はたまた地域による呼び方の違いなだけとか?実際には包む皮の厚さの違いや餡の違いでそれぞれの呼び方があるようだが、ここはローカルグルメの楽しみ方の一つ、「自分の舌」で確認。僕もそれぞれを何度か食べたことはあるが、ぶっちゃけどう違うかを正確に説明することは難しい……。が、その中でも抄手を食べたときの食感や味が日本のワンタンに一番近いなーというのが僕個人的な感想である。何が違うのか是非食べ比べをしてみてほしい。大通りに面しており、明らかに人がたくさん入って繁盛しているご飯屋さんに入れば基本的にハズレを引くことはないとは思うが、僕はそれだけだと何か物足りなさを感じてしまうというか、お腹は満たされてもどこか心は満たされない。僕がローカルご飯屋を探すときはまず大通りから一本中に入り、そこからさらに路地裏をのぞいてみる。そう、我々外国人だけでなく、現地人でもそんなとこに入っていくか?という細い路地裏。そうすると、小さく看板が出ていたりするのであとは自分の嗅覚を信じて飛び込んでみる。もちろん食べてみないからにはアタリかハズレかはわからないが、そこで大アタリを引いたときの衝撃と言ったら……「出会いこそ人生の宝探しだね」という90年代のあの曲のあのフレーズが頭の中をリフレインし始める。今回紹介したお店もそうやって出会ったローカルグルメ店の一つである。

大通りから1本中へ、 まさにローカルスポット

大通りから1本中へ、
まさにローカルスポット

からの!さらに裏路地へ

からの!さらに裏路地へ

百聞は”一食“にしかず、是非ご賞味あれ。

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重庆小面
住所:坑口村坑口大街1 号
時間:10:00~23:00

 

 

 

 

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佐藤健太
通称さとけん、中国歴6年。中国在住当初より、住まいが中心から遠く、周りにはローカルグルメしかなかったこともあり(?)日々ローカルグルメを食す毎日。今では明らかに現地人しか行かないであろうご飯屋を攻めるスタンス。近頃は何なら言動が現地人よりも現地人と言われる始末。一番好きな食べ物は妻の手料理、本職はフクヅクリ。

 

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