新常識?トレーニングのやり方にはご用心!

2017/05/31

一般論として、ランニングやクロストレーナーマシンなどによって長い時間、心臓を平常の状態~中程度に活動させることは健康とウェストラインのシェイプアップに寄与すると言われているが、最近の研究結果によると、この種の運動を1日あたり60分程度行うことはダイエットや健康に効果的なベストな方法ではなく、むしろ健康を害する可能性があるとのことだ。

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効果が実証されている、「全力で動く運動」と「ゆるい運動」を交互に繰り返す運動(HIIT)はより多くの反復運動をすることで心肺機能の改善に繋がると認識されているが、1月に発表されたスコットランドのスターリング大学の分析によればHIITは反復を多く行った人より少なく行った人のほうが健康的な利益を多く享受できたという。

私達の体は経験から学び、酸素とエネルギーをより効率的に使用する反復的な有酸素運動に適応し、脂肪の喪失を防ぐようになる。有酸素運動にさらされることでストレスホルモンの「コルチゾール」が生み出され、その量が上昇し続ければインスリン分泌が過敏となって脂肪を腹部に蓄え、セロトニン、甲状腺機能、成長ホルモン、テストステロンおよびエストロゲンレベルはダメージを受けてしまう。

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どのようにサイクルを崩し、有酸素運動が陥る罠を避けるかについてだが、ルーティーンワークにバリエーションを持たせることは、心理的および生理学的刺激となり全力疾走や負荷の高いウェイトトレーニングの効果を上げてくれる。短い時間で強度の高い運動を行うHIITでは例えば8つの100メートル走短距離走を1~2分、また20秒間の最大の努力で8回の激しい運動を行い、その後10秒間の休憩をとるタバタ・トレーニングにはスクワットジャンプ、バーピー、プッシュスレッド・トレー
ニング等を行う。

筋トレではプッシュ・プルなどの効果的な方法を取り入れてウェイトリフティングや※レジスタンス・トレーニングに注力し、時には負荷の重さを変えるだけでなく、負荷のボリュームを変えてタイヤをひっくり返して運ぶような動きも試すこと。時には回数を少なく、時には10回以上行い、テンポを変えたり反復の途中で一時停止したりしながら行うと良い。

最後に大切なのは、身体を長時間ストレス状態に置かず、かといって怠惰に過ごさず自分を律することだ。

過度の運動は止める代わりに日常的にはなるべく座らず、ウォーキング等の低強度の有酸素運動を行いながら、日々内面的な経験および外的な経験に注意を向けるようにし、瞑想の時間を作るなどして穏やかで一定のストレスレベルを保つこと、そして過食や過剰なカフェイン、アルコール、加工食品、精製糖を避け、バランスのとれた多品目の食事を摂ることを心がけよう。

※レジスタンス・トレーニング:
局所あるいは全身の筋群に負荷(抵抗)を与え,筋力,筋パワー,筋持久力といった骨格筋機能の向上に主眼をおくトレーニング手段の総称。

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